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DeckLink HDでの動作テスト

DeckLink HDでの動作テスト


S2VR HD を 10ビット非圧縮HD編集環境として最も標準的な構成でテストを行いました。



S2VR HD はAJA、Blackmagic Design 製のベンチマークユーティリティーにて共に読み込み230MB/s、書き込み200MB/sの結果が得られますが、ベンチマークスコアではあくまでも目安でしかありません。実際にキャプチャカードと編集ソフトウェアをインストールし、実際の編集作業での挙動がどのようになるかについてお伝えします。

■ 機器構成


日本で10ビット非圧縮HDと言えば、ほぼ1080/59.94i 10ビット非圧縮、カラーサンプリング構造YUV4:2:2を指しているといってもいいでしょう。今回は下記の構成のワークステーションに、キャプチャ カードとして Blackmagic DeckLink HD Pro PCIe を使用しています。同じMac G5 プラットフォームでフォーマットが同じであれば、AJA KONA等、別のキャプチャカードでも条件はほぼ同じです。


●ワークステーション構成

Apple Power Mac G5  デュアルコア 2GHz
OS : Mac OS X 10.4.6
RAM : 1.5GB
NVIDIA GeForce 6600 LE 128MB GDDR SDRAM

編集ソフトウェア : Apple Final Cut Pro 5.1.1

キャプチャカード : Blackmagic DeckLink HD Pro PCIe
ドライバ : 5.6

G5 スロット構成

Slot 4 … DeckLink HD Pro PCIe
Slot 3 … CalDigit FASTA-4e
Slot 2 … 空き
Slot 1 … GeForce 6600 LE

ビデオストレージ : CalDigit 『S2VR』1.25テラバイト
ホストアダプタ : CalDigit 『FASTA-4e』(S2VR HD 標準付属品)

構成総額(税込標準価格・2006年6月現在)
Power Mac G5 ¥244,800
メモリ(社外品) ¥18,900
Final Cut Studio ¥128,000
DeckLink HD Pro ¥196,350
CalDigit S2VR HD 1.25TB ¥294,000
CalDigit FASTA-4e (S2VR HDに標準付属)
総額 ¥882,050

約90万円弱といえば、ファイバーチャネルで最小のHD対応ストレージをやっと構成できるだけの費用(FC RAID とホストアダプタ)です。
完全な編集機とするには、このほかに別途モニタが必要ですが、SCSIやファイバーチャネル接続では最小構成でも120万円はかかってしまうことを考えると、S2VRは10ビット非圧縮編集環境を、トータルで大幅に導入しやすくしたと言えるでしょう。

■ インストール

G5のサイドパネルを開け、DeckLink HD Pro PCIeをSlot4(一番上)に、FASTA-4eをその隣のSlot3にそれぞれ取付けます。細かい点では、FASTA-4eはフルハイトで正方形の基板なので、スロット位置を把握しづらいPCIeカードにしては少し装着しやすい感じがしました。
DeckLinkのドライバの他に、CalDigit FASTA専用ドライバとS2VR用のGUIユーティリティソフトウェアをインストールします。

他社製のSATAホストアダプタにはプラグアンドプレイで、ドライバインストールが不要なカードもあるようですが、FASTAには専用ドライバをインストールしてパフォーマンスを向上させています。これはCalDigitがチップベンダから供給されるドライバよりも転送速度をより効率よく引き出しているためです。そのパフォーマンスの高さはチップセットを供給している当のチップベンダが注目するほどです。

ソフトウェア類をインストールしてS2VR HD を付属のeSATAケーブル1本で接続します。信号線が少なくSCSIに比べて取り回しが楽です。ホットプラグ対応なのでG5ワークステーションの電源を落としたり、再起動する必要がありません。

組立、検品の工程で、G5でそのままHD編集ができるようにフォーマットして出荷される予定ですので、この時点でユーザーは非圧縮HDでのキャプチャ、編集ができるようになります。

 

  

■ ユーティリティーGUIとフォーマット


※ 出荷時にはこの項目に説明している作業が実施されていますので、この下記の設定は不要で、梱包から取り出してすぐに使用できます。

 

S2VR RAID コンフィグレーションマネージャーを起動します。デフォルトのパスワードは「admin」です。
ユーティリティーのConfigurationタブとManagementの2つの画面は、次のように機能します。

Configuretain画面
    RAIDレベルの変更、構成ドライブの状況、動作温度、ファン、電源の状態を監視できます。

Management 画面
    ユーティリティーパスワードの変更、リビルドが必要になった際の動作、email通知設定を変更できます。

ここでは、JBODを選択して"Create New RAID"を選び、JBODを構成し、その後ディスクユーティリティーでストライプセットを組みます。


■ 通常の編集、さらに過酷なテストにも対応


1080/59.94i 10ビット非圧縮の編集再生にも230MB/sのスピードで余裕でこなしています。

負荷の高い状態を再現するため、空き容量が50%を切ったところで同じデータレートの素材を3~4フレームに刻んだクリップをランダムに配置してループ再生するテストを行いました。動作を保証するものではないのですが、3、4フレーム刻みのクリップが連続する3分間のタイムラインも、数時間停止することなくリアルタイムに連続再生をすることができました。

■ 空き容量が少なくなった時の挙動

JBOD + ストライプセットの場合、5ドライブのS2VR HDでは、90%を過ぎたクリップからはハードディスクドライブの宿命で、通常の編集に使用できなくなります。自動的に容量制限ができればいいのですが、ドライブの容量を一杯に使わないようにするための注意は必要です。